2010/12/02

「反応系のレオロジー:電子機器用材料を中心にして 」渡辺先生のご講演

TAインスツルメントの第4回レオロジーセミナーで化学研究所の渡辺先生のご講演を拝聴しました。今回は反応系レオロジー:電子機器用材料を中心としてというお題でのご講演ということで、線形粘弾性からゲル化についてまで2時間にわたり熱心なご講演を拝聴することができました。

ご講演の最後の数枚のスライドで、硬化性樹脂の残留ひずみや応力を解析されている研究者の論文(Nishimura & Nakagawa, Heat Transfer-Asian Research, 31, 194 (2002), 日本機械学会論文集(B編), 66, 2718(2000))を紹介されていました。その際に、しきりにChemEの研究者がそのような仕事をされているということをおっしゃっていました。これはレオロジーの手法以外にも様々な解析手法を組み合わせて結論を導いていくことの大切さを解かれていたのだと思いました。

小生は紫外線硬化樹脂の硬化挙動の評価にレオメータと自作の解析ソフトで挑んでいます。しかし、高速で発熱の顕著な反応の紫外線硬化樹脂ではひずみと応力の関係だけでは解析は難しく、FT-IRやPhoto DSCでの解析も欠かせません。これら結果を結びつけて理解するためには、ChemE的なアプローチが重要であると小生も思っています。