2015/08/02

ギャップイヤー制度

ギャップイヤー制度というものが始まるそうです.

大学入学前に,ボランティアや海外留学をすることを奨励するようです.キャリア形成の多様化という趣旨.

学生に学びたいように学ばせる,学生のキャリア形成は自分で責任を持つ.

という立場と,

大学は学生のキャリア形成のほぼ全責任を負う.大学を卒業するということは,卒業に足る能力を身に着けた人材であることを証明するものである.

この二つの考えが対峙しているような気がします.

大学が学生のキャリア形成にどれだけ関わるか.学生はどれくらい大学に依存していればいいのか.

東大(画一的)―京大(放任主義)論争のような.

ギャップイヤー制度は,文系的なモラトリアム機関が増えて,就職難民が増える方向に行かなければ,ひとまず成功でしょう.

日本のジョブハンティングマーケットでも新卒即戦力人材+グローバル人材が年々採用枠が増えていくはずです.そういう人材が日本の海外法人でどんどん採用が増えています.

日本における新卒一括採用制度がそろそろ衰退し,学生は卒業するのに忙しくて,在学中(特にB4とM2)中に就職活動なんてしている暇はない,みたいな学生生活になり,卒業後にジョブハンティングに敗れた人々は,ギャップイヤーを自動的に経験するなんてのも一般化するような気もします.それはギャップイヤーではないか.

競争力のある人材を育てていきたい,と移動現象基礎の採点をしながら思いました.