2015/01/16

科研費取れないとクビというテニュアトラック教員の現実

科研費取れないとクビというテニュアトラック教員の現実

あんまり暗い話ではないんですよ。

各大学は科研費を申請させることに躍起になっています。
正確なソースは知らないのですが、

科研費を申請した教員の数÷科研費を申請する資格のある教員の数≦1

が文部科学省からくる運営交付金に掛けられて交付されるからです。
つまり、科研費ださんと、運営交付金減らすぞーという、ことですね。

さらに○○大学では、テニュアトラック予算というお金がついているのだから、任期中に科研費が取れないと、あんたらクビよ~という、労働基準法すれすれなことが密室で放言されています。これもしかたないか。

科研費って、はずれた時はあ~やっぱだめだったか、とだいたいわかるのですが、当たった時に、何でこれが当たって、前のがだめだったのかがわからんのですね。

それで、若手Bなら採択率50%、基盤Bなら25%なので、何回か出しているとあたるという持ち回りのような予算のような気もしていて、いやでも、みんなまじめに審査しているはずだし。ともんもんとした気持ちになります。

科研費が当たるということは、自分が申請した分野なり学会なりに認められたという気持ちになり、とてもうれしいのです。

しかし研究室の予算計画として、当たるかわからん科研費を考慮して予算計画を立てるよりも、企業との共同研究をやっていたほうが、財務的には安定する。企業受けのいい研究をしていればの話だけれど。

最初は企業の共同研究などでほそぼそとやっていても、だんだん成果が出てきて、分野として学会に認められてくるとうれしいものです。

科研費なんぞにとらわれず、新たしい研究分野を確立するということに、今、テニュアトラック助教やっている人には専念してほしいです。それが10年後に必ず身を助けてくれます。