2019/05/12

引用回数と政策

中国のシンポジウムに行くと,国からお金が出ているなぁと感じる半面,そういう恩恵にあずかれるのは,ごくわずかの研究者というのも事実で,日本ほどにすそ野が広いわけではないのでは?とも思う。

韓国の研究者と話した時は,企業に大学の規則的な現象解明の研究が企業が抱える問題の解決に役立つということをいかにconvinceするか,マネージャーの意識を10年単位で変えていかねばならないと言っていた。

論文引用数は,コミュニティを作って,そこで,相互引用すれば,簡単に上げられるのではないか。荒っぽく計算すれば,10グループで各グループ年間10報で1報につき100回の引用が稼げる。

1グループに年間1億円投下して,PD5人雇って,年間各人2報書かせればいい。10億のPJを100個やれば,引用回数なんて,上げられるはず。実際,中央集権的な中国はそういうことをやっているでしょうに。日本みたいに実用化,社会実装など言わずに,ひたすら論文を書かせればいい。

問題は,長期間にわたり,学者の論文という成果物にファンディング側(政府など)が我慢して意味を見出せるかでしょうけれど。政策目標自体が,引用回数の向上であればわかりやすい。

研究の内容がよくわからない予算付けする人が,客観的に論文という成果物の価値を測れる指標が引用数であり,これを増やすには,上記のような政策で大体行けるだろう。

日本じゃ無理だけどね。そんな金はない。が,いずれ中国も金はなくなる。論文書かせても金にはならんわけで。論文を金にするのは,また,違う才能の人が必要だし。