2012/01/04

競争優位で勝つ統計学

競争優位で勝つ統計学---わずかな差を大きな勝利に変える方法
ジェフリー マー 著

年末年始でこの本を読みました。この本は、統計学を駆使してブラックジャックでカジノに勝つことから始まり、ビジネスにおいてわずかな優位を利益につなげていくためにどうすればよいのかを実践的にわかりやすく書いています。途中、ブラックジャックやアメフトのルールがわからないと理解できないところもありますが、本書の本質を突いているのは、本の中で最後に出てくる以下の記述なのだと想います。

医者が患者の治療方針を決める上で参考にするデータベースについての記述があった後に、

これが現実の世界の数学だ。変数があまりに多く、サンプルサイズはあまりに小さいため、完全なモデルの構築は望めない。しかし、それでもデータを無視してはいけない。入手可能な最良データ、つまり最善の意志決定につながる最適なデータを見つける努力をすべきだ。
このくだりが統計学を実際に役立てるために今後すべきことなのだろうと感じました。わずか数点のデータからでも未来を予測できるようになれば、ビジネスチャンスは大きく広がるのでしょう。