先日のフォトポリマーコンファレンスでCarbon 3Dの招待講演がありましたが,久々にその会社のホームページを見てみると,技術の進歩に驚くばかりです。
これまで,3Dプリンターといえば,造形速度が遅い,光沢面がでない,強度が低い,などおよそホビーの域を出ないものでしたが,Carbon 3D社のCLIPという3Dプリンターはこれらの問題点を克服しています。
とくに材料面でのヴァリエーションが増えており,近いうちに複合材料などへの展開も完了するのでしょう。
射出成形に取って代わる3Dプリンターが現れたと言ってもよいと思います。たしかに,ピースあたりの成形時間は,射出成形が速いですが,Carbon 3D社のCLIPは型締め圧が要らないのでフットプリントが小さく,狭い面積にたくさんの装置を置けます。それも安く。
工場の生産個数 = 成形時間 × 装置数
射出成形機 短い × 少ない
Carbon 3D CLIP 遅い × 多い
がスケーラブルになっています。
日本の射出機メーカーや材料メーカーは,
この技術について,真剣に取り組むべきだと思います。